元ソラール館長、寺田さんにお会いしてスマホ顕微鏡をしる

こんにちは。ウエハランドです。先週、スマホ顕微鏡を世の中に広げようと活動している寺田勉さんにお会いしてその威力を思い知りました。
寺田勉さんは、平成24年から昨年までの5年間、山口県防府市にある青少年科学館ソラールの館長をされていた方です。ソラール館長をされる以前には37年間教職をされており、子供たちにサイエンスの面白さを伝えられていたようです。素晴らしい方です。

寺田勉さんの詳しいプロフィールはこちらです。
各種コンテストに携わっており、受賞歴も豊富ですね。

そんな寺田さんから、スマホ顕微鏡について教えていただいたのでそのレビューをします。ペンのすけもワクテカです。

ペンのすけ

スマホ顕微鏡で魚をみたいな


ウエハランド

こいつは何を言っているんだ

スマホ顕微鏡とは!?

みなさんはスマホ顕微鏡を使ったことがありますか?
僕はスマホを購入してからはや6年くらい経つのですが、一度も使ったことがありませんでした。
なので、スマホ顕微鏡という名前を聞くと、スマホのカメラの前にちっさい凸レンズ的なものを取り付け、拡大でもするのかな~といった印象でした。しかし実はたった1個のガラス玉を通して覗いているだけでした。みんなもそのシンプルさと顕微鏡としての精度に驚くと思います。

みんながイメージする顕微鏡について

顕微鏡はそもそもある物体を視覚的に拡大し、肉眼でも十分に見えるようにする装置のことですよね。一般的に僕らがすぐにイメージできる顕微鏡は、光学顕微鏡です。理科の教科書には絶対乗っているし、おそらく小学校や中学校なんかで実際に使ったことがあると思います。

光学顕微鏡(Wikipediaより引用)

この光学顕微鏡は、約350年前にイギリスのロバートフックという学者さんの発明によって世の中に現れました。
光学顕微鏡は、モノを拡大するために二つの凸レンズを通して見る必要があります。対物レンズと接眼レンズですね。まず対物レンズがモノの拡大実像を作って、その実像を接眼レンズで虚像として拡大しています。
この発見によって物質の細胞が確認できたことから、当時はかなりすごかったようです。

ロバートフック (Wikipediaより引用)

ペンのすけ

髪がくるくるしてておしゃれな人だな。僕もやりたい


ウエハランド

ペンのすけ!ちゃんと集中して読んでね!ロバートフックはあの有名なバネの伸びに関する法則(フックの法則)を作った人ですよ!

隠されたもう1つの顕微鏡

約350年前、イギリスのロバートフックと同時期にしてもう一人の天才科学者がいました。オランダのアントニー・レーウェンフックです。

アントニーレーウェンフック(Wikipediaより引用)

実は、ロバートフックが光学顕微鏡を発明してイギリスで脚光を浴びていたころ、オランダのレーウェンフックも別の手法で、顕微鏡を発明していたのです。彼は微生物を観察しまくって多くの発見をしたので、「微生物学の父」とも言われています。しかし今でこそ微生物の父といわれていますが、レーウェンフックはその顕微鏡の技術を公に発表しなかったので、当時はほとんど知られていませんでした。

レーウェンフックの顕微鏡は、ロバートフックの顕微鏡とかなり違っています。
まずレーウェンフックの顕微鏡はレンズが1つしかないという事。しかもそのレンズは凸レンズではなく極端に小さなガラス玉レンズだという事です。ボール状の形状であるがゆえ、そのレンズを通してモノをみると倍率が上がるという仕組みです。ボールレンズを通すと目に届くまでに焦点距離が極端に小さくなるからです。

たとえば、3mmの直径のボールレンズでは、焦点距離が2.25mmとなり、直径の3mmよりも小さくなります。そのため、ボールレンズの外側では100倍以上の拡大率になっています。ただし、レンズの外側では、目をかなり近く引き寄せなければいけません。焦点を合わすためですね。図のような感じです。

レーウェンフックの顕微鏡について(スマホ&タブレット顕微鏡を活用しよう、大日本図書教育研究室より引用)

スマホ顕微鏡をつくる

スマホ顕微鏡として採用されるレンズはもちろん後者のレーウェンフックの技術です。
構造はとても簡単で、スマホ(もしくはタブレットPC)のインサイドカメラの前にガラス玉を置くだけです。
スマホに取り付けるために、ガラス玉をプラスチック板などに埋め込み、両面テープで取り付けます。とても簡単な作りですが、こいつがものすごい威力を発揮することになります。

ちなみにガラス玉は寺田さんからいただきましたが、Amazonでも購入することができます。玉の直径は、3mmだけではなく、6mmや2mmなどいろんなサイズがあるので、皆さんも自由研究などにいかがでしょうか?

そして、つくったスマホ顕微鏡をiPadに装着していきます!!

このような感じです。簡単に取り付けることができます。あとは、顕微鏡の上に何かしら見たいものをおいて、インカメで見るだけです。写真も動画も取ることができます。

スマホ顕微鏡の威力とは?

さあ、顕微鏡について学び作ってみたので、次は実際に使ってみましょう!
観察資料ですが、こちらも寺田さんが持ってきてくれていただいちゃいました。ありがとうございます。

ペンのすけ

お前いただきすぎだろ!ちゃんと事前に準備とかしないといけんよ!!


ウエハランド

あ、はい。すいません。おっしゃる通りです。(なんだこいつは...)

観察資料のタンポポの綿毛と、オオカナダモです。さてさてこれがどのようにうつるのか。薄いプラスチックに、資料をおいて上からセロハンテープで固定した簡易的なものになります。

タンポポの綿毛とオオカナダモ

オオカナダモは沈水植物の一種ですね。熱帯魚とか買っている方はわかるかもしれません。

オオカナダモ(Wikipediaより)

寺田さんが、セットアップをして下さっております。初めは、このオオカナダモを見ていきます。

レンズに対して垂直になるようにライトを照らし、、、そしてカメラを起動します!

すると、

ペンのすけ

おおおおわわわわわあああああああああああーーー!!オオカナダモかわからねええええええ

実際に、拡大したオオカナダモをスクリーンショットで写してみます。

めっちゃくちゃ鮮明に確認することができます!!ガラス玉を通った光が上手く屈折して100倍以上の倍率の拡大が可能になっています!凄いですね。また、タンポポの拡大図も載せておきます。

綿毛(上)と種子(下)の部分ですね。

こちらの本は、実際に寺田さんが広報活動に使用されているハンドブックです。スマホ顕微鏡の原理原則の説明と、作り方、実際にスマホ顕微鏡がついているみたいです。小学生にとっては最高に楽しいと思います。小さいころから、ミクロの発見を多く経験することで探求心あふれる成長が期待できると思います。ぜひ、お子様がいらっしゃる皆様にお勧めしたい一冊と思います。

顕微鏡もスマートに!

スマートフォンやタブレットは多くの人が持っていると思います。なので、これまでのようなサイズが大きく持ち運びが困難だった顕微鏡でさえも、スマートフォンやタブレットにこのようなガラス玉一つ付けておくことで、顕微鏡を持ち運べることになります。

感覚で言うと高性能な虫眼鏡にIT(インターネット)をくっつけたようなそんな感じですよね。いわば顕微鏡IoTだと思っています。
活用例としては色々考えられます。
すぐにインターネットにアクセスできるわけですから、例えば小学生が街にでて植物などの資料を観察した時に、すぐに名称が調べられたり、GPS機能と連動させることによって、街の植物マッピングが可能になったりします。
これは、子供たちの生態系の理解に大いに役に立ちます。
ポケモンGOをやる感覚に近くもありますよね。

さらに趣味ではなく実用的な活用を考えると、スギ花粉の測定ができたりします。
実際に寺田さんは、スマホ顕微鏡を使って「スギ花粉情報」をインターネットに開示しております。以下のチャートは約30年間寺田さんが調査した研究結果の一例です。

山口市での年間総飛散スギ花粉量と前年7月の日最高気温の積算量を表しています。
(スマホ&タブレット顕微鏡を活用しよう! 大日本図書教育研究室より引用)

以上のグラフから読み取れることは、スギ花粉の花粉のピークは、2月付近に集中しているという事です。
受験生は大変ですね。しかし、スマートフォン一つで各地域の花粉の量を調査するという事も安易にできるようになりました。素晴らしい事です。

従来の据え置きのでっかい光学顕微鏡光学も使用用途によって素晴らしいものです。
しかし、小学生が使用するという事をかんがえた場合、持ち運びができ、簡単に使えてあたらしい発見ができるという
最強の知的好奇心をくすぐるアイテムなのではないでしょうか。

理科の必修で学生みんなに配ってもよいのではと思ったりしてます。

ウエハランド

では。読んでくれてありがとうございます。過去の記事はWordpressのテーマを変更してhタグ等がバラバラで少々読みにくい状態です。すいません。(笑)


ペンのすけ

読んでくれてありがと

 

お礼と追記
今回、お話を聞かせていただいた寺田勉さん、ありがとうございました。
今回のスマホ顕微鏡のアイディアを発明された方は、永山國昭さん(生理学研究所名誉教授、総合研究大学院大学理事)と、伊藤俊幸さん(元生理学研究所技術員、LisCo社員)のお二人です。
また啓発グループは、スマホ顕微鏡普及団体 Life is small Projectです。
今回はどうもありがとうございました。
また、機会がありましたらよろしくお願いいたします。