- 肩関節周囲炎について解説
- 治療法の種類についても詳しく紹介
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
おいらは,大学院の頃,医学系研究科に属しており,広く浅く,医学について学びました.
そこで,本日は,自分の将来の予防も兼ねて,肩の病気について記事を書いていこうと思います.
おいらはブログを書いたり,プログラミングをしたりするので,肩こりがかなりひどいのです...絶対なる可能性が高い,,,肩関節周囲炎...
現代は,パソコンなどの机仕事をやって生活をしている人が多い時代ですよね.
そこで,今回は,肩関節周囲炎についてざっと書いていきたいと思います.
肩が痛いと感じる人,姿勢がいつも同じような仕事をしている人(将来,肩関節周囲炎になる恐れがある)は,一度読んでみてくださいね!
肩関節周囲炎について
肩関節周囲炎という病気は,世間的な言葉で言う「五十肩」のことです.
その原因は様々であるが症状としては『疼痛痙縮期』『拘縮気』『回復期』と3つのステージに分けることができます.
三つのステージをそれぞれ解説していくよ!
第1ステージ:『疼痛痙縮期』
『疼痛痙縮期』とはいわゆる急性期のことで疼痛が主体となります.
明らかな誘因はなく,肩の違和感や痛み出現.運動時痛・夜間痛が出現し急速に関節が硬くなってきます.
このような症状の時には局所の安静や痛みの出る動作は避けて三角巾による固定を実施した方が良いです.
このステージでは,出来るだけ,安静にね!
第2ステージ:『拘縮期』
『拘縮期』は亜急性期で拘縮(こうしゅく)が主体となります.
拘縮とは,肩関節の動きが悪くなっている状態だよ!筋肉を使わないでいると,だんだん,伸縮が悪くなっていくんだ!
徐々に安静時痛・夜間痛は軽減してくるが,関節が拘縮し,関節可動域制限が残存しやすい状態となります.
過度に動かすと強い突っ張り感が出現します.
この時期には無理のない範囲で徐々に肩の可動域を広げていくことがオススメです.
ホームエクササイズとしてはお風呂やホットパックでの保温・ストレッチなどを実施していくのも良いと思います.
無理はせず,ゆっくりゆっくり!
第3ステージ:『回復期』
『回復期』にいては症状は徐々に改善し関節可動域も徐々に回復.運動時痛も消失の方向に向かいます.
この時期は積極的は運動療法を実施しストレッチも適宜実施していくと良いです.
油断は禁物!ストレッチを怠るべからず!
日常で痛みが出る場面
では日常生活動作ではどんな場面で痛みが出るのでしょうか.
- 肩を押さえると痛む.
- 頭に手をやると痛む.
- 上着の脱ぎ着がやりにくい.
- 肩が痛くて夜眠れない.
などが挙げられます.このような症状が出現した場合,整形外科を受診することになりますが,そこで行うのが単純X線検査です.
レントゲンだね!
しかし大抵の肩関節周囲炎の単純X線画像は骨に異常がないことが多く,整形外科医から『骨には問題ありません,薬を飲んで様子を見てください』と言われることが多いのです.以下がレントゲン画像のである.
肩関節周囲炎の経過の長い患者さんは,上腕骨頭の軟骨に骨委縮を認めることもありますが,大体ほとんどは骨に異常は認められないことのほうが大半です.
具体的な治療はどうしたら良いのだろうか.!
肩関節周囲炎の治療
肩関節周囲炎の治療としては,大きく『保存療法』『運動療法』『手術療法』に分けられます.
『保存療法』はいわゆる薬物療法で鎮痛薬の服用,関節内注射です.
『運動療法』は関節のストレッチや,関連部位のリリース物理療法と呼ばれる温熱治療があります.
最近では高周波を利用しHighvoltageやEMSの治療があります.
『手術療法』に関しては保存療法で改善が見られない場合や疼痛の原因が特定できた場合に適応となります.
例えば腱板損傷や腱板断裂,関節唇損傷などです.
日頃から健康には気を使って対策したいものですね!
肩の解剖
ここで肩の解剖について見ていきましょう.
下図は肩を前からみた解剖図です.
(臨床の教科書を参考にしましたが,タイトルを忘れてしまいました.)
肩関節は,上腕骨頭と関節窩の大きさが1:3位の割合で構成されており,非常に不安定な関節です.
この不安定さを補っているのは図からも見てとれる通り,筋肉や靭帯,滑液包などの軟部組織です.特に注目してもらいたいのは滑液包(かつえきほう)の数が多いということです.
滑液包とは,筋肉や筋,骨の間にある液体を包む袋のことだよ!
色んな組織が複雑に影響して,上手く機能しているのだね!
人間の肩関節の自由度は,他の動物と比較しても類をみないほど高いものであるがこれを保証しているは,構造のルーズさと滑液包などの潤滑油の役割をしている滑液包です.
肩関節周囲炎においては,潤滑油の役割をしているはずの滑液包が硬くなり,『糊』のような軟部組織同士をくっ着けてしまう組織に変わることで肩関節の動きが阻害されて,起きてくることが多いのです.
このような状態は加齢による変化も重要なファクターになります.
このようは変化の中で起きてくる肩関節の変化で有名なのは『棘上筋症候群』と呼ばれるものです.
下図の通り肩峰と呼ばれる組織の下で回旋筋腱板の一部である棘上筋を圧迫し疼痛が出現するものである.
このように考えてくると肩関節の特徴としては軟部組織や筋肉の関わりの多さからどの組織が硬くなっても肩の動きに影響を与えうるということができます.
そのような観点からは肩関節周囲炎の治療には鎮痛剤と運動療法の併用が必要であると考えられます.
日頃から,きちんと運動して,肩を労って人生を楽しんでいこうね!
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