研究者として生きるということは「海図なき海へ旅立つ」ような人生だよね
この記事はこんな人にオススメです.
  • 文章読解が好きな人
  • 脳とか認知とかそういう領域の科学が好きな人
  • センター試験に向けて頑張っている人

こんにちは.けんゆーです(@kenyu0501_)
本日もスタディサプリの現代文を通して文章読解の勉強をするついでに感じた事をアウトプットしていきたいと思います!

あっ,タイトルは,今日の現代文を読んで感じたことをつけてます.

前回やった内容は「家族論・ジェンダー論・言語論」を「小さなものの諸形態」という現代文を使って学びました.

本日は「認識論・脳科学」の内容の現代文を使います.
普段,脳について研究しているので,おいらも楽しみながら文章を読みました!

オンライン講義が3度目ですが,やっぱり文章を読むときのコツがつきますね!
筆者の主張をきちんと読み取るために,対比構造を意識して文章を読むようになります.
文章を読むのがより楽しくなっています.

ペンのすけ

3度目にしてすでに成長が実感できているとは,スタディサプリの講義は優秀なのか!?


では今日の学習も始めていきましょう!

認識論・脳科学

スタディサプリの講師,小柴大輔先生に本日もお世話になります.
毎日寝る前に,オンラインで先生の顔を見ているとイケメンに見えてきます...

ペンのすけ

失礼なことを書くのではない!イケメンだろ!

本日取り扱った現代文は,山鳥重(やまどりあつし)先生の「「わかる」とはどういうことか ー認識の脳科学」です.
山鳥重先生は,脳科学者であると同時にお医者さんです.
脳の病気で言語障害がでた患者さん臨床検査なども行なっているようです.

哲学的で面白かったですよ!

「わかる」とはどういうことか

文章は対比構造が取られるので,
筆者 VS 一般論
の意見を常に意識して読むのがポイントです.
この文章では,冒頭で速攻対比と分かる文章が出てきます.

「わかる」について世間が言いそうなことと,筆者が伝えたいことの2種類の検討をつけて読み進めていきます.
本文を見てくと「わかり方」というのは以下の2パターンらしいです.

  1. 答えが自分の頭の中に用意できるタイプ
  2. 答えが自分の外(自然とか社会とか)にしか存在しないタイプ
ペンのすけ

対比構造だ!

この二つの対比は面白いです.

1.答えが自分の頭の中に用意できるタイプ
  • 相手の会話を理解できるのは,自分の頭の中にすでにモデルがあり,重ね合わせることができる
  • この重ね合わせは,予測とも言える
  • 外国語が分からないのはモデルがないから
  • でも少しずつ分かるようになる
2.答えが自分の外(自然とか社会とか)にしか存在しないタイプ
  • 自分の中に重ね合わせるべきモデルがない
  • 既存の答えがない
  • 参照すべき教科書もないし,先生も教えてくれない
  • 自分で発見してゆくしかない

本文を読んで面白かったので,以下はコラムです

失語症(脳の疾患)は,頭の中の言葉が徐々に少なくなる病気です.
失語症の人は,手持ちの言葉が少なくなるので,重ね合わせが困難になるようです.
つまり,「上を向いて」というと右や左を向いてしまうそうです.
「頭を動かせ」と言っているらしい,という大雑把な予測しかできなくなるようです.

ペンのすけ

へぇ〜そうなんだ!現代文を読むと勉強にもなるね!

2種類の「わかり」,つまり対比構造を意識して本書を読み進めていくと,筆者が何を言いたいのか凄く理解できます.

おいらも一研究者として,普段は後者の「答えが自分の外にしか存在しないタイプ」のわかりと戦っているので共感しました.

このタイプのわかり」は,どうやって見つけていくかということですが,自然にしか存在しないので実験をしなければいけないようです.

筆者は「心と脳の存在」について研究を重ねているらしいですが,やっぱり自然に問うという方法しかないようです.
(この本,オススメなので研究者の方は,一度読んでみてください.)

ペンのすけ

答えが用意されていない!だから楽しい!


筆者が素敵な言葉を残していたので引用します.

英語の表現に,海図なき海へ旅立つ,というのがあります.
正しい海図が準備されている海を航海するのは安全ですが,大発見時代のようにまだ知られていない,海図のない海に向かって帆を上げるのは大変なことでした.
すべて自分の判断にしたがって,海図を作りつつ航海していかなければいけません.
生きてゆく,というのは海図なき航海に似ています.わかっているようで何もわかっていないのが人生です

(本文より引用)

研究の難しさと面白さを教えてくれたと思ったら,今度は人生感をも教えてくれました.
良い題材です.

ん〜,こんな良い教材を,高校生たちは点を取るために読んでると思うとなんか勿体無い!!!