山口県に関わらず地方をITで活性化するには,まずどうしたら良いか?
この記事はこんな人にオススメです.
  • 山口県が好きな方
  • ITとかIoTとか,そういったものが好きな方
  • 地方の活性化に携わりたいと思っている方.

こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
実は山口県をIoT技術で盛り上げよう!というFBコミュニティの運営をしていたりするので,先日IT経営カンファレンスに参加してきました.
そのついでに今日はちょっとした思い付き記事を書いていこうと思います.

どこにIT(IoT,ICT)を導入すべきか?

これは山口県に限ったことではないですが,「地方にIT(もしくはIoTやICT)を導入して活性化を図るぞお!」といった場合に,じゃ具体的にどこにITを入れれば良いのか?
ってことはまず考えなければならない問題だと思います.

そんな時にこういう話はだいたい出ます.例えば,

  • 地方は車が必須だから,取っ掛かりとして自動運転に着手しよう!
  • 地方は土地が余っているから,空き地を開拓してIT農業をしよう!
  • ブロックチェーンの仕組みを入れた地域通貨を発行しよう!
  • 人手が足りないから,レジなし店舗を作ろう!

ペンのすけ

最近はやりのITテクノロジですな!


全然問題ないですし,現在のテクノロジを使えば実現可能だと思います.
別に必ずしもそれはファーストペンギンである必要はないので,「こういうテクノロジを使って街の活性化を図っているITなスマートシティです!」っていう県や市の新しいPRに予算をつけるのも政策としては有りだと思います.
まあ,こんなのは言ったもの勝ちですからね.
ITの街と言い続ければ言い続けるほど,そこに技術が集まってくるので,別に良いと思います.

ただ,果たしてそれが最適解か?ということを言われると,トッププライオリティではないとも思っていたりします.
個人が面白いからこれをしよう!あれをしよう!っていう分には,個人の自由なので全く問題ないです.
しかし,地方を活性化するということに関しては,必ずしもそれはファーストステップではないかもしれません.

前置きが長くなりましたが,おいらが感じることで,具体的にどこにITを入れるべきかというと,まずはこの2つです,

  1. 業務プロセスの最適化にITを導入
  2. 窓口(受付)の改善

ペンのすけ

ん?そんなのITでやる必要あるの?


別にドローンを飛ばして荷物届けます,的な法的にも難しい話ではなくて,以上の単純なものにまずは目を向けるべきだと考えます.

無駄とか多すぎるのでは

基本的においらが思うITの使い方としては,作業の無駄をできる限り取り除くことに使うべきだと考えています.

例えば,手書きのアンケートシートやナンチャラ書なんかは,すごく無駄ですよね.
会社に持ち帰って,誰かが何時間もかけて手入力でエクセルに打ち込み,それを印刷して,どこかの部署に渡して,受け取った先の部署でもその印刷された紙に書いてある内容をまたどこかのデータベースに打ち込む.
みたいな作業って,体系化できるのでこの無駄を取り除くことができますよね.
しかも無駄なことって,ミスが多いんですよね.
中小企業の方々とお話しさせていただくと,こういったことを放ったらかしにしていて,新しい仕事を持ってくることばかりやっているところって結構あるようなのです.

企業だけはなく,県も含め徹底的にITを入れて,この「業務プロセスの最適化」を考えるべきです.

ペンのすけ

なるほどー!


改善の取っ掛かりとしてはこんなところでしょうか,

業務プロセスって紙を媒介にすることが多いので,今まで紙でやっていたことをどうにかデジタルに置き換えることができないかということを探す.

紙ってしょっちゅう無くすし,持っていても邪魔だし,情報埋もれるしで,最適ではない場合が多いです.
この時代,いろんな選択肢があるので,旧来の方法を継続して使い続けなくても良いと思います.
本当に紙で伝えないといけないことはもちろんあると思っているのでそういったものに使うべきであって,改善の余地は十分にあります.
なので,旧来の仕組みを持たないベンチャー企業さんとかに話を聞くとなるほど!って思うことも多いです.

おいらなんかは,紙で配られた書類をいちいちiPhoneで撮って管理しているのですが,「もともとデジタルファイルで送ってほしいなー!」なんてことしょっちゅうありますからね.
プロジェクトの進捗度合いや重要なアナウンスなどは関わっているスタッフにわかりやすく共有する必要があるのですが,その都度いちいち会議とかしますよね.
そこら辺の業務共有プロセスも無駄が多いと感じるポイントの一つだったりします.
なので,スマホで情報共有できる仕組みを徹底する(Slackとか既存のアプリでもいいと思う)とか,大事なアナウンスは伝えたい人が動画を撮り,内部限定のグループに貼っとくだけで良いです.
どうしてもFace to Faceでやらなければいけない時に,会議を設ければ良いのです.

すなわち,無駄なことを取り除くことに徹底的に力を入れると,空いた時間や余力で新しい仕事に身が入ると思うんですよね.
こういう無駄なものが企業や行政から取り除かれると,ITの街として自然に進化していくと思っていたりします.

ペンのすけ

なるほど!つまり,無駄を徹底的に取り除くことに貪欲になって取り組むのが最優先というわけだね!


今回の「IT経営カンファレンス」でも,そういった社内の無駄を取り除くシステム開発が色々と紹介されていたので,自動運転とかではなく,もっと根本的なところにITを入れることができたらと思っていたりします.

事例紹介

例えば,県内の株式会社シーパーツさんは,事務所や工場の業務プロセスを全てコンピュータによる一元管理をしていて部門間のデータ共有の無駄を取り除いているようです.
TAPRASという管理ソフトを自社開発されているようです.

こういう,作業フローの可視化だったり,旧来マニュアルでしていたものを,オートマにしたりってまだまだどこの企業でも改善できるところがあるので,ITを入れて工夫していきたいところですね.

おいらのラボも研究ミーティングは,ボスを含めグループチャットを活用してます.
研究報告書PDFは,印刷せずにそのままグループに送信,解析の動画結果などもアニメーションを作ってグループに送信.
(報告の際に紙なんてここ半年使ったことはないです.)

ペンのすけ

名刺なんかもすぐに写真とってポイ!!


適当に進捗をグループチャットにあげていたら,今何をしているのか分かるし,現場が共有できてアドバイスももらいやすいですよね.
また,時間が空いた時(トイレしている時とか?)に,スマホだとパパッと見れるし,時間の節約にもなったりします.

また気になる記事や論文があれば,グループに共有するようにしてます.
今のテクノロジーを上手く活用していきましょう!

窓口の改善はまだできたりする

これも,ITを使って地方活性化をする上で重要なテーマだと思っていたりします.
受付窓口って,あれ効率悪いところ多いですよね.
放ったらかしが当たり前というか,無駄が多い環境なので,修正とか改良に目を向ける時間やマインドがないのかな?とか思ったりします.

役所とか,大学の事務とか,観光案内施設とか,病院とか,あげたらきりがないのですが,一般人の利用者の立場からはそう感じます.

ペンのすけ

おっ!切り込んでいきますね!


例えば役所とかだと
コンビニ経由で住民票が取れるようにしたので褒めて!とかっていうのは,まだ第2ステップでやるべきことであって,第1ステップの窓口自体の改良とかをしたら良いのになーとか思ってたりします.

異常に〇〇課とか多いですけど,それは内側の人間は分かると思いますが,たまーに訪れたおいらみたいな人は先ずどこに行けば良いのか凄く迷いますよね.
もっとユーザインタフェースを考えたものにできますよね.
一つの窓口からどのような書類でも受け取れるような,ものすごくシンプルなデザインにするべきで,それはITを使って改善できます.
(QRコードを読み,必要な情報を打ち込めば,書類が用意できる時間や,受け取り場所が表示されるような仕組みとか?)
別に部署を分けててもいいですが,それは内部の都合だと思うので,外側の利用者がそれを理解して行動する必要性はそこにないのです.

ペンのすけ

たしかに,おいら達は所得証明書が欲しいわけであって,所得証明書が何課が発行しているとかは全然興味がないもんね!


室内でフラフラ迷っている人がいればそれは邪魔になるわけで,そこをどう排除するかというのも,無駄を省く一つのことですよね.
訪れた人にとって分かりやすいような環境,施設デザインをどうするのかというのをITの力で改善できたらと思っていたりします.
たまにITの導入を検討する際に,高齢者が多い環境だと難しいと思われますが,来客者として高齢者が多い場所だからこそ,逆にやるべきことだとも思っています.
(そこはもっと高齢者のポテンシャルを信じる方が良いのではと思う派です.押し付けかな,,おいらの知人の御高齢の方はかなりITに詳しいのでそう思うのでしょうか....)

高齢者がITに疎いと決めつけるのは勿体無い

世界的に見ると日本は,高齢化の進んだ国民構造なので,それをどのように補っていくのかを考えることは非常に価値が高いと思います.
高齢者はITに疎いから〜〜と決めつけてしまうとせっかくのチャンスが台無しです.

早い段階で,高齢者を巻き込んだIT受付の事例を作って,パッケージ化することが大事です.
世界の先進国も発展途上国もいずれは,少子高齢化になるかもしれないので,そのアルゴリズムが売れる可能性が高いですよね.
(日本の産業の強みとして新しい輸出武器になるかもしれない.)

その辺の具体的なお話は,「人口減少はチャンス」と謳う落合陽一先生の「日本進化論」を見ていただくと良いと思います.

ペンのすけ

人口減少や少子高齢化な社会は別に悪くない!チャンスだ!


世界とは逆のトレンドに入っているからこそチャンスだという視点は是非とも見習っていきたいのです.

これ以上まとまりがなくなるとやばいので,この辺で終わり.

 

カンファレンスに参加して

1月16日に行った「IT経営カンファレンス2018 in 山口」を聞いて自分の思った感想について書きました.

カンファレンスの全体的な話の内容としては,一環として「地方(山口県)を活性化するためにIT,IoTをどのように活用するか」であり,名だたる企業さんたちや,山口県として取り組み,またITコーディネータさんの活動報告を聞くことができました.
話の内容も山口県に携わるものであり,親近感が湧き,非常に面白かったです.
新山口駅前の,山口グランドホテルで開催されましたが,あったかいお茶もホテルスタッフがみんなに配ってくれたり,「えっ,これ本当に参加無料なの?」という感じでした.

おいらも山口IoTネットワークというFacebookコミュニティで活動いただいているため,恐縮ながら30分間弱の登壇をさせていただきました.
しかし,現場で働いている企業の方々の,IoT技術を用いた事例紹介などの豊富さには敵わないわけで,色々と勉強させられました.
ITを上手く活用している一部の企業と,そうでない企業があるのは事実なので,地域活性化の底上げのためには,こういうノウハウを先ずは見習う!っているのが良いかもしれませんね!

会場はたくさんの人がこられていて,ITとか,経営とかを生業にしている県外の方らも参加していた様子です.
20代や学生さんたちが見られなかったのがやっぱり残念ですが,地方はまぁ,そういうもんでしょう.ということで納得しております.
こういうところにポツンと26歳のおいらがいる状況は一種のチャンスなので,別に他の学生さんたちを無理やり呼ぼうとは考えてないですが,
別に「これはチャンスだああああ!」なんてのもそんなに思っていないわけなので,興味がある方はこういったところにも顔を出してみたら?とは思っていたりします.

5000文字近くも書いちゃった!

ペンのすけ

終わり!