沖縄の紙パック飲料のサイズがなぜ946mlなのか!?【戦後沖縄】
この記事のポイント
  • 沖縄の牛乳パックを含む大半の紙パックのサイズは946ml,
  • アメリカの単位ガロンを使っていた歴史的背景がある.
  • 1ガロン=3.7854リットルなので,紙パックは1/4ガロン = 0.94635 リットル.

こんにちは.ウチナンチュのけんゆー(@kenyu0501_)です.
大学から内地に行って,気づいたことがありました.それは,,,

内地の牛乳パックは1000mlだ!!!!(逆)

沖縄で18年間住んでいる時は,沖縄の946mlのサイズが当たり前と思って,なぜ内地(沖縄以外の46都道府県)の紙パックが1000mlなのか不思議でしたが,どうやら沖縄の946mlに不思議があったようです(笑)

ペンのすけ

1000mlが違って見えていた不思議!笑

https://twitter.com/kenyu0501_/status/1175637428356276224

8年前,沖縄県から山口県に行った時に,パック商品が1000mlだったのにびっくりしたことがあります.

そこで,今日は,なぜ沖縄の紙パック商品が946mlなのかを詳しく解説していきたいと思います.

ペンのすけ

理由は単純なんですけどね

沖縄の紙パック商品について!

牛乳パックだけではなく,ネスレのコーヒーもコンビニのカフェオレも,沖縄になるほとんど全ての1リットル用紙パックは,946mlなのです.
内地(本土,沖縄以外の46都道府県)では,1リットル入っているのが普通ですよね.

54ml損した気になる人もいると思いますが,この機会に歴史も学べてよいことだと思っています.

アメリカで使われている単位「ガロン」

実は,なぜ沖縄は,946mlという中途半端な数字になったかというと,それは,

かつて琉球の時代に,アメリカの統治下であったことから,アメリカの「ガロン」が使用されているからです.

アメリカでは,液量を図る際に「ガロン」という単位を使います.
では,1ガロンが何リットルに相当するかというと,

  • 1ガロン = 3.7854リットル
  • 4分の1ガロン = 0.94635 リットル

です.
1ガロンが,約3.78リットルなので,その1/4のクオーターガロンである0.946リットルが使われるようになりました.

ペンのすけ

1000mlに直されず,今もそのままクオーターガロンが使われているのは凄いよね.歴史の勉強にもなるよね

ハーフサイズのパック製品は8分の1ガロン

さらにその半分のハーフパックのサイズは,1/8ガロンになるので,容量は946mlの半分の473mlになります.

沖縄は戦後アメリカの統治下へ

分かりやすいように,上の年表にざっくりとした出来事を書きました.
1945年,第二次世界大戦後は,沖縄はアメリカの支配下になりました.
これが1972年の沖縄返還まで続きます.

その間に沖縄はアメリカの影響を大きく受けました.

  • 紙パック商品がクオーターガロン(946ml)に.
  • 車の右側通行.
  • お金の通貨がドル(もともと沖縄にはお金がなかった).
  • 食べ物や物資の支給.
  • 琉球ガラスの誕生.などなど

 

1972年,沖縄が日本に返還された後は,通貨がドルから円に変わり,また車も左側通行に変わりました.
しかし,紙パック商品はそのまま946mlのままです.

当時,食べ物もポークランチョンミート(スパム)やコンビーフもアメリカから物資として配給されていたので,現在でも沖縄の食文化に大きく影響を受けています.
(タコライスもそうですね)

また驚くべきことに,琉球ガラスは,コカコーラの空き瓶を再生して使ったのが初めてだとされています.
これもアメリカの影響ですね.