100億を養うために
この記事はこんな人にオススメです
  • 今度の人類,地球に住む人々の未来に関心のある人
  • 人口増加に対して,どのような戦略を取れば良いのかについて考えている人

こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
アメリカの記事ですが,面白い記事があったのでおいらの考察も書き足しながら紹介します.
National Geographicで掲載されている「Feeding Ten Billion」というものです.
100億人を養うための戦略という挑戦的タイトルがついていますが,とても面白かったです.
原作は英語ですが,面白いのでぜひ読んでみると良いと思います.

地球:71%の水+29%の土地

現在,地球に住む人々の人口をご存知ですか?
高校で習った時の人口よりおそらく20%くらい増えているのではないでしょうか.
現在は約75億人の人々が地球に住んでいます.
(世界の人口というWEBサイトでリアルタイムの推計数値を確認することができます.)

その地球は,71%の水と29%の土地でできていますが,その29%の全ての土地が人間が住める土地ではありません.
人間が住んでいる土地と定義されるエクメーネは,その土地の中の88%ですが,これは厳密にはもっと少ないと思います.
南極とか宇宙空間も今では科学技術の発達により,人間が住める土地と言われたりしますが,やっぱりまだまだエクメーネと言われる「経済圏を確立し,規則的な交通機関がある」ものを十分に満たすものではないので微妙だと思っていたりします.

現在エクメーネではない場所は,砂漠とか,湖,永久凍土と呼ぼれてる地域で,物理的に人間が住んで経済圏を作る上ではちょっと無理ゲーな所だったりするので,土地の拡張は願えません.
しかし,人間は増えます.毎年1億人くらい増えます.

今後30年間で世界の人口は100億人に達成するかも!?と言われていますが,問題は食料です.
土地は拡張できないけど,人間は増えるぞ,みたいな食料供給が追いつかない未来,転換点を迎える未来が予想されます.

そうなると,世界にいる農家さんたちは,現在とほとんど変わらない面積から2倍の収穫量を確保しないといけないのです.

日本人が真っ先に食料飢餓になる心配は少ないかもしれないですが,世界各国では徐々に食料ないぞ問題がちらほら浮き上がってくる30年になるかもしれないです.

問題ですね.

イーロンマスクが提唱する火星移住計画「テラフォーミング」も,二酸化炭素不足の問題や,物理的な距離の問題で,おそらく30年の間に日常的なものにはならないと思っています.
信者はごめんなさい,NASAもそういった見解(Mars Terraforming not possible using preset-day technology)を出しているようです

なので,この地球上の限られたエクメーネと,現在の食料に対する人間の常識社会の仕組みを考え直す30年間になると思います.

さらなる問題:地球温暖化による弊害,工業化などなど

地球上の限られたエクメーネ,人間が住める唯一の土地ですが,この中で生産される食料は地球温暖化によって減少していきます.
具体的な数値を出して説明すると,地球の気温が1度上がるごとに

  • 小麦:6%減
  • 米:3%減
  • トウモロコシ:7%減

です,2050年の予想(最悪のケース)では現在の食糧生産が半分になるとか騒がれてたりします.
(National Geographic 「Feeding ten billion」)

また温暖化などの気候変動に加えて,20世紀の工業化による土壌劣化も深刻な問題です.
工業化による弊害は少なからず土壌に悪影響を及ぼします.
これまで農地だった数十億エーカーの土地(1エーカー=1224坪)が,土壌劣化による影響で,使われなくなったりしています.

こういった使われなくなった土地を再活用することも,食料問題と解決する上では欠かせません.
しかし,それらの土地を再活用することは長い年月が必要だったりします.
草や木を植え,さらに積極的な管理をする必要があります.
長い道のりですが,こういったことにも現時点で関心を向けていく必要があります.
(世界的に...)

各国の対策やすべきことなど

現にスーダンの一部地域では,そういった死んでいる土地を農民に無料で開放しています.
苗木を育てるスペースの確保として,土壌を徐々に栄養分のある良い土にする目的があるようです.

中国産のニンニクはあんまり美味しくない(おいらの主観)ですが,中国の農業用土壌は19%が汚染されているといいます.中国産のニンニクは3個で100円,青森産のニンニクは1個300円しますもんね.
化学物質を使用せず,土の微生物による作用で,その汚染物質を除去できます.
また,遺伝子組み換え物質や一部の植物を植えて管理するだけでも,土の毒性を軽減します.
かなり時間と費用がかかりますが,成功している国もあります.
イスラム共和国のモーリタニアや,西アフリカのマリ共和国なんかは,荒れ地を生産性のある土地に変えたりしてます.

イギリスは,毎年,生産性のある土地の面積が砂漠化してますが,あらゆる対策がなされてたりします.
例えば,太陽光発電を利用して,灌漑用の潅水を,淡水化するものがあります.
立方メートルあたり約3ドルかかるようですが,,,
これは,サハラ森林プロジェクトを取り入れたものですね.サハラはアフリカ北部の地域を指しますが,そこでの森林再生プロジェクトです.
水は,砂漠化を防ぐもっと重要な要素ですからね.
淡水化された水は,そこらへんの周辺地域を再生するために使われます.
そうなると木を植えることもでき,木を植えると木陰ができ,土地が潤いますからね.
再生の好循環です.
中東なんかでは,砂漠化を防ぐだけではなく,風速を下げ,気候を改善しています.
木のラインが生命のシェルターベルトとして生きてます.

もう一つのイギリスの砂漠化を食い止める方法は,砂を粘土のナノ粒子と混ぜ合わせて肥沃な農地に変える計画なんかもやっています.めちゃくちゃ高価なものですけどね.ちょっと革新的な方法です.

こうしたアグリフォレストリーや,ウォーターハーベスティングなどの修復技術(ちょっとカッコよく言ってみたw)は,ほとんど一緒に組み合わされ利用されます.
サハラ砂漠周辺や,当時の万里の長城周辺の規模でも使われています.
アフリカにニジェールという国がありますが,この修復技術のプログラム(正式名称は,FMNR: Farmer Managed Natural Regeneration)によって,7億ヘクタールの農地に2億8000万本の木が植えられたりしてます.
こうした結果によって,砂漠化が遅れ(という表現にしておきます),年間の穀物生産量が増加してます.
FMNRは現在かなり注目されているプログラムでアジア圏でも広がってます.

温暖化の好影響:カナダ農耕可能土地の拡大

ちょっと異例ですが,カナダなんかでは,気温上昇の影響で農耕可能土地の拡大なるものが起こっていたりします.あんまりニュースにはなりませんけどね.
ざっくりいうと,これまで氷に覆われていた土地が気温上昇によって融解し,再生可能土地へと変わっていっているのです.
カナダ中東の大草原では,極寒だった何百万エーカーの土地が変化して,良い感じらしいです.
カナダ東部のオンタリオ州とケベック州が農業生産土地として開拓されていくと思います.

良いのか悪いのか,大事なのは,環境の変化に応じて,自分たちも変化や対策が打てることですよね.

今後の100億人を養える地球にするために

人類は,長い間,土地を作ったり生産性を上げるために,植物を選択的に栽培したりしました.
経験的に品種改良をしたりしました.弾けないエンドウなんて人類史で見たら邪道ですからね.
そこら辺の人類史がお好きな人は,「銃・病原菌・鉄」が非常にオススメです.

土地の拡張は難しいけど,水耕栽培,室内栽培なんてものもあったりします.
栄養価の高い溶液で作物を育てるのもそれなりに市民権を得たりしてますよね.
土質や気候の問題を克服できる方法なのでかなり期待されています.

最新なテクノロジーを入れるのももちろん良いですが,限りある資源を有効活用する,もしくは無駄をなくすなんてものも大切です.一人一人の食に対する価値観,社会のあり方を考えてみても良いかもしれません.

最近出た本「土 地球最後のナゾ〜」をブログを書きながら買ったので,読んだらまたレビュー書きます.