【フーリエ級数の直交性】関数の積の積分をとるということで内積=0と見なす理由
この記事はこんな人にオススメです,
  • フーリエ級数や複素フーリエ級数を学習している人
  • 積の積分がなぜ内積とみなされるか知りたい人
  • 信号処理のアルゴリズムが好きな人

こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
ここでは,フーリエ級数の直交性でしばしば出てくる「関数の積の積分=0」がなぜ「ベクトルの内積=0」に相当するのかということについて書いていきたいと思います.

ペンのすけ

とても簡単なんですぐに理解できると思うよ!

こちらのツイートに画像を貼ったので,サクッと理解したい人は,こちらの画像を見ていただけるとすぐに理解できると思います.

【フーリエ級数の直交性の話】

内積=0で直交しているは高校数学で習いますよね.

しかし,関数の積の積分=0は習いませんよね.
実は,そうなった場合も直交なのです.

フーリエ級数やフーリエ変換は,この直交性という概念が大事になるのです.

これ,ものすごく大切です!!!!!!!!!

画像に関しては,「無次元ベクトル」ではなく,「無限次元ベクトル」ですね.
(誤字です.すみません)
超多次元のベクトルがあると思ってください.

関数の直交性について

フーリエ級数や複素フーリエ級数でよく出てくるこの式,直交性を判断をするときの重要な式です.
ベクトルだと,内積を計算して0であれば直交していることになりますが,関数だとそうはいきません.
しかし,積の積分をとってそれが0であれば,二つの関数は直交していると言えます.

各関数を無次元ベクトルと理解できる

こちらの上の図でわりとサクッと理解できると思いますが,「関数」を「ベクトル」としてみなします.
連続な関数をとりあえず,ある感覚でサンプルして,そのサンプルしたスカラー値の群をベクトルとして保持しておくわけですね.

ペンのすけ

ディジタル信号みたいだねー


また,内積をとるということは,「各要素ごとに掛け合わせて,最後にそれらの総和をとる」ことで求めることができました.
上の例では,7次元で行いましたが,無限次元まで拡張しましょう.

無限次元まで拡張すると,「シグマ(総和)をインテグラル(積分)とみなせる」わけです.
つまり積分=0だと,内積=0だとみなせるわけですね.

これでフーリエ級数のお話がすんなり理解できると思います.

「フーリエ級数」から「高速フーリエ変換」までのスライドはこちら