【G検定対策2】 人工知能の歴史編
この記事はこんな人にオススメです
  • JDLA (日本ディープラーニング協会)のG検定対策をしている方
  • 人工知能について興味がある方

こんにちは,前回は人工知能の基本的な用語の確認などを学習しました.

AIの定義や大まかな分類などを確認してきました.
今回は,AIの歴史について学習していきましょう.

人工知能の歴史ざっくり振り返り

実は人工知能の技術は,「ブーム期」と「衰退期」を繰り返して今があります.
一般に,衰退期のことを「冬の時代」と呼んだりします.
人工知能の大まかな歴史を以下の年表にまとめました.

第1次AIブーム

一番初めのAIブームです.
1956年には,ダートマス会議が開かれ,初めて「人工知能」と呼ばれましたね.
その後,1974年までAIの技術や研究に注目が集まりました.

コンピュータによる「推論」や「探索」の研究が進みました.


その結果,特定の問題に対しては,解が求まるようになりました.
この時代の成果は以下です.

手段目標分析とは,目標を達成するため一歩一歩推論して考えていくことです.
解がもとまらないときには,バックトラッキング(解を力任せの探索にしない)という手法を入れてます.

この頃の自然言語ジョセフ・ワイゼンバウムのELIZAが有名)は,単純なパターンマッチングで対応しているだけで理解するまでではなかったが,当時は大きなインパクトがありました.

単縦な特定の問題は解けても,複雑な問題は解けない(特徴量をそのままでは線形分離可能でないものは学習できない)と証明されたことによって,冬の時代に突入していきます.

第2次AIブーム

1980年代には,「エキスパートシステム」が世界中で注目され,再AIブームがおきます.

エキスパートシステムとは簡単にいうと,専門的な知識をデータベースに大量に詰め込み,実用を目指したものです.
世界中の企業で「エキスパートシステム」が採用されましたが,日本でも政府によって「第5世代エキスパートシステム」と呼ばれる570億円の大型プロジェクトが走りました.
また,ニューラルネットワークの新たな訓練方法である「バックプロパゲーション」もこの時代に一般化されました.

人間との対話(自然言語),機械翻訳,画像認識などの様々な分野で進捗が出ましたが,知識を管理することや蓄積していくことの大変さが明らかになって,冬の時代を迎えます.

第3次AIブーム

2006年にジェフリー・ヒントンによってオートエンコーダを利用したディープラーニングが発明されました.
この発明によって,これまで人間の手で決めていた特徴量を,勝手に決めてくれるようになりました.
人間の知識表現の必要がなくなり,再度AIブームが突入します.

また,GPUの向上や,ビックデータによって時代をひっくり返す技術であると期待されています.

AI研究の歴史から言える技術まとめ

ディープラーニングG検定公式テキストの表現がぐっときたので引用します.

第1次AIブームは「推論・探索の時代」,第2次AIブームは「知識の時代」,第3次AIブームは「機械学習と特徴量表現の時代」であると言えるでしょう.ただし,正確にはこの3つは重なりあっています.例えば,第2次ブームの主役である知識表現も,第3次ブームの主役である機械学習も,本質的な技術の提案は,第1次ブームの時に既に起こっており,逆に,第1次ブームで主役だった推論や探索も,第2次ブームで主役だった知識表現も,今でも重要な研究として継続されています.

ディープラーニングG検定公式テキストより