- 多品目少量栽培で成功できる!!の本が気になる人.
- 「小さい農業」を成功させるための栽培方法と販売のコツ.
- 一般常識に囚われない農業の方法について!
こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
農業をやり始めて1週間くらいがたちました.
農作業と並行して知識をつけていかなければいけないので,本を読みまくらないといけないです.
遅れを取り戻さないとね!
そこで今回読んだ本はこちら「多品目少量栽培で成功できる!!小さな農業の稼ぎ方」です.
創業8年足らずで,売り上げ金額数千万円を稼いだ農家の経営者,有限会社コスモファームの中村敏樹さんが書かれた本ですね!
まさに,おいらが始めようとしている小さな農業そのものです.
なぜ多品目少量栽培が良いのか?
この本は,タイトルにあるように「多品目少量栽培」に関することが書かれています.
そして,この多品目少量栽培による小さな農業を,成功させるための栽培技術と販売方法について詳しく書かれています.
まず,本書に記載されている多品目少量栽培のメリットに関して見ていきましょう.
<多品目少量栽培のメリット>
- 単品大量生産のようなそこまで莫大な設備費用がかからない.
- できる範囲で徐々に拡大できる.
- 野菜の売り先や価格を自分で決めることができる.
- 旬の野菜の味を大切にする.
- 食べられる野菜を廃棄しない.
確かに,単品大量生産などはかなり大変そうですよね.
何が大変かというと,野菜作りは自然相手なのにも関わらず,不作の時には供給責任を問われ,出荷量が多い時には出荷調整をさせられてて,大変です.
市場と戦うっていうのはそういうことなのですね.
また,スーパー等に降ろすことになると,形の曲がったキュウリや小さいジャガイモなどは,取ってくれないのだそう.
そうであろうけど,なぜか馬鹿馬鹿しいですよね.
全く問題なく食べられる野菜を廃棄するっていうのは,本当に勿体無い話です.
おいらもこの本を読んで,現実を再度突きつけられて悲しくなったよ.単品大量生産の農家っていうのは,こういうこともしなければいけない場合もあるんだよね...
なぜ1次産業が儲からないのか?
1次産業がなぜ儲からないかというと,それは「販売までのプロセスが非常に長いから」だと中村さんは言います.
お金にするまでのプロセスが長いと,生産者主導で利益配分を決めることが難しいと言います.
確かにそうですね.
農業には販路が不可欠ですが,みんなと同じものを作っているのであれば,価格競争に巻き込まれ,生産物の価格は市場にコントロールさせるものになりますね.
みんなと違うものを作り,かつ消費者がそこにいて,直接届けることができて,価値の暴落もさせない努力をする必要があります.
小さい農業であれば,市場との競争を避けることができ,多少工夫をすると自由が効くといいます.
作るだけに終わらず,販路開拓に関しても野菜づくりと同じくらい力を入れていく必要があると感じました.
おいらみたいな新規就農者には非常に役に立つ本です.
メリットだけではない!多品種少量栽培は難しい!!
ただし,多品種少量栽培はとても難しいと言います.
軌道に乗せることができれば良いのですが,かなり難しいと本書で紹介されています.
その理由がこちらです.
<多品種少量栽培が難しい理由>
- 休みが思うように取れない.(畑が年間,稼働しているため)
- 顧客や販路を自分で確保する必要がある.
本書でも色々と難しい点は紹介されていますが,最も難しいのは,販売先の確保だと言います.
そこの販路をどのように見出していくのか,ということを本書で紹介されています.
成功のための4つのルールとは!?
多品目少量栽培はメリットは多いのですが,難しい点も多いとあります.
そこで,本書では成功するために,4つのルールを掲げています.
<4つのルール>
- 旬のものを作ること
- 作付けのバランス
- 加工を最優先にしないこと
- 自分が作る野菜について勉強すること
凄く役に立つルールです.
旬のものは,適切な時期に作ることによって,美味しくなるし,育てやすく,それでいて栄養価も高いのですね!
自然の摂理に逆らわず,うまく共同して野菜作り,フルーツ作りをやりたいものです.
本書の教えに従って,旬の野菜を順に作っていきたいなー!
特に4つのルールのうち,最後の「自分が作る野菜について勉強すること」に関しては凄く納得できました.
栽培方法だけではなく,その野菜の味を自分で味わい表現できること,また料理方法や保存の方法なども調べる必要があるとのことです.
その意味の裏側には,販路拡大のコツがあるそうで,売り先に自分が作った野菜をうまくプロデュースすることが求められるからです.
考えてみたらそうだよね!納得だー!
コスモファームの取り組みの紹介
第2章は,中村さんが代表を務めるコスモファームの取り組みについてのご紹介がされています.
これから農業をやりたい人,もしくは新規就農者にとって,とても参考になる経緯が紹介されています.
今でこそ,かなりのノウハウと実績がある中村さんのこれまでの数々の困難なども交えて紹介されています.
息子さんと一緒に事業をされていて,畑のデザインの工夫があったりします.
面白かった一文をご紹介します.
息子が畝立てをした道路脇の圃場は,扇型.圃場全体が一枚の葉で,畝が葉脈のように見えます.ここに,ケール,黒キャベツ,スイスチャード,茎ブロッコリー,コールラビ,フェンネル,レッドポアロを植えました.収穫時期にはカラフルなデザイン画のような圃場が完成する仕掛けです.
本書「多品目少量栽培で成功できる!!」,p31より
道を行く人の目をひくデザインの工夫なようで,とても参考になります.
カラフル感が伝わってきて,とてもお洒落です.
単に野菜を作るだけではなく,こういった工夫があって作る方も楽しんだろうな,と感慨深いものがありました.
頭が良いよね.おいらもこういうのが思いつく人になりたいな.
コスモファームが意識する3つのポイントとは!?
こちらも面白かったです.
詳しくは,本書を読んでいただきたいのですが,ここではざっと引用して紹介していきます.
- 「もったいない」の発想
- 魅せる野菜を目指す
- 口に近いところまで持っていく
というものです.
エッセンスだけ聞いても「うんうん」となりますが,一般常識に囚われない中村さんの工夫には脱帽でした.
農業は奥が深いのですね.
その他にも,第3章から,多品目少量栽培が成功するためのコツを惜しみなく書かれています.
読む価値は大いにありです.
この本の目次の紹介
この本は実は,3章以降にものすごく価値がある本です.
多品目少量栽培のコツが惜しみなく書かれており,栽培方法や売り方のテクニックが散りばめられています.
おいらも参考に畑に向かいます.
ここでは,本の価値をなるべく落とさないためにも,目次のみの紹介にしておきます.
- 多品目農業の魅力
- コスモファームの取り組み
- 成功する多品目栽培の基本
- 栽培の基本
- 多品目で取り組む6次化産業
- 自分で売る・販路の確保
是非是非読んでみてくださいー!
こちらの本もオススメ
農業をされている方は,こちらの本もオススメです.ブログを読むだけでもざっくりと内容が分かると思うので,是非どうぞ!
<おいらも果物作っています>
おいらが管理している「糸満フルーツ園 けんちゃん」です.
もし時間がありましたら,覗いてみてください.