【書籍要約】農業新時代〜ネクストファーマーズの挑戦〜脱帽です!!
この記事のポイント
  • 農業新時代の簡単なレビューです.
  • 従来のやり方ではない農法を学びたい方必見です.
  • 日本を変える農家さんたちから学べます.

こんにちは.今月より本格的に農業を始めたけんゆー(@kenyu0501_)です.新しく農業をするにあたって,先人の知恵や現在されている画期的な方法,情報収集は欠かせないです.

多くの農業に関する本を読んでいますが,「農業新時代」には脱帽です.
読んだ感想を一言で表すと「脱帽」なのです.頭が上がりません.
本書は,常識を覆した農業をしている10人の方の紹介をしているのですが,その内容が非常に革新的で,未来があり,農業に携わっていない方でさえ感動できる本です.読み終えた時には,深く感動し,著者の内レオさん
を始め,10人の農家さんたちに最敬礼をしていたほどです.

元々はNewsPicksで短編記事として扱っていた内容をいくつかキュレーション・追加執筆して200ページほどで本書にまとめたものになっています.

面白いし読みやすい,また紹介される農家さんが切り替わるので,飽きがこなく,一気に読んでしまいました.

おいらも新規で農業に参入した身ではありますが,本書に乗っている先人たちのクリエイティブな活動をきちんと模倣し,おいらなりの価値を作り上げていきたいところであります.

さてさて,こちらでは,農業新時代〜ネクストファーマーズの挑戦〜を読んだレビューを書いておきたいと思います.

当たり前のことを当たり前にこなし,既存のやり方をアップデートさせる

本書では10人の農家さんが紹介されていました.
それぞれが科学的かつ革新的に行ってきた最適な生産を知ることができて,非常に勉強になりました.先にざっくりとまとめるとこういった人たちです.
後で感動したところを取り上げていきます!

  • 杉山孝尚さん,究極のピーナッツバターを作る「杉山ナッツ」の代表者!
  • 佐川友彦さん,カイゼンのプロ,「阿部梨園の知恵袋」発起人!
  • 梶谷ユズルさん,世界の「三ツ星レストラン」を魅了するハーブ!!
  • 稲田信二さん,世界が注目するレタス工場を立ち上げ,流通,市場までも作る!
  • 菊池紳さん,生産者とレストランのマッチングプラットフォーム「SEND」創設者!
  • 酒井里奈さん,お米から化粧品まで,新しいエコシステムを作る人!
  • 小池聡さん,テクノロジーで農業を牽引,「見える化」のプロ!
  • 藤原孝史さん,無農薬栽培を支えるスーパー堆肥を作る人!
  • 小杉佳輝さん,100g1万円のお茶「東頭(とうべつとう)」を作る人!
  • 田中節三さん,「もんげーバナナ」を開発した試行錯誤の天才!
ペンのすけ

みんなすごい人たちだったよ.自分たちのやっていることを惜しみなく本書で共有してくれて,本当に助かるよ!!!

杉山さんの収穫時期を見極める方法

この本で紹介されている人たちは,全員データを大事しています.
繰り返し検証実験を繰り返し,数値で裏付けた独自の農法があります.

世界一の落花生を作っている杉山さんの「収穫時期を見極める方法」が面白かったのです.農地の温度を足した集積温度が大切というもので,3年くらい実験を重ねたようです.

4月に種を蒔いてから毎日6回,農地の温度を測ってい平均値をだす.その数字をどんどん足していき,それぞれの数値に達したら収穫する.2年間の実験により,杉山は3200度が適温だと弾き出した.

本書引用,p.31

その他で,肥料に使う米ぬかや,土壌の分析も同時にこなしているそうで,やはり,具体的な数値を根拠に落花生を作っていました,

また,豆の大きさによって油分と味が変わるのだそうですが,それをコントロールするために石灰を使っているそうで,読んでいてとても参考になりました.詳しくは本書をご覧ください!

ペンのすけ

意味のある数字を見つけるってすごく時間のかかることだよね!

従来の農業にはカイゼンする余地が大きくある

本書で二人目に紹介される佐川さんは,阿部梨園の経営と業務のカイゼンを行ってきた方です.梨園で取り組んできた内容をざっと紹介されていますが,参考にするところが非常に多かったのと同時に,自分の農業に向き合う姿勢や意識の低さに恥ずかしさを感じました.

中でもクラウドファンディングで立ち上がった「阿部梨園の知恵袋 農家の小さい改善実例300」は非常に役に立ちました!

いろんな改善案を出されていますが,以下は本書の一例です.

  • 木にID番号をつけ,収穫の重量をデータ化する.
  • どんな商品が売れて,どれが売れなかったかを管理する.
  • タブレット端末を使ったPOSレジ「エアレジ」を導入する.
  • クラウド会計サービス「freee」を使用する.
  • スタッフに時間毎の日報を提出させる.
  • 物の置き場所を決めたり,資材の置き場所に名前をつける.

おいらも木にIDを振りたいと思います.
圃場マップを作り,木の配置に対して,縦に数字横にアルファベットというふうにIDをつけておくと,会話の時にも身内で話を共有しやすくなりますし便利です.

ペンのすけ

これは本当に参考になる!阿部梨園の知恵袋は全ての農家さんが見るべきサイトだと思うよ!

レストランを巡りシェフに聞きまくる!

3人目に紹介されている梶谷さん,世界で使われるハーブを作っています.
ハーブが使われてるレストランに行った際,気になるものがあればとことん質問するようです.「これは何?」,「どこで誰が作っているの?」,「種屋を紹介して!」みたいな感じだそうです.
そういった姿勢は生産者が持つべき大事なところだな!と再認識させられました.

考えてみてください.大半の客は食べて帰るだけですよね.でも,シェフは料理に使うハーブの葉っぱ一枚にも意味を込めているのです.だから,わざわざ日本からきたハーブ農家の僕が質問すると,シェフは「この人はハーブにまで注目してくれているのか!」と喜んでくれます.キッチンにこい,実物を見せてやる,と言ってくれる人もいますよ.

本書引用,p.75

生産者として,作って売って終わりではなく,それがどのように料理に使われて,どのように食べられているのか,というものまで考えることが大事なのですね.より良いものが作れそうです.

生産者と消費者をつなげるプラットフォームSEND

本書の5番目に紹介されている菊池さんが手がけるSENDというプラットフォームも素敵でした.
菊池さんは「既存の流通システムが生産者のモチベーションを低下させる」とし,自らSENDを作ったようです.

モチベーションを下げる要因として,以下を列挙していました.

  • 誰が食べているのかが分からない.
  • 農協出荷だと,他の生産者の作物とまとめられる.
  • 売り場の都合が優先される.
  • 「中抜き」によって生産者が潤わない.
  • 味や香りではなく,色,形,大きさが優先される.
  • 豊作になると,「生産調整」がされて,大量廃棄される.

SENDという消費者と生産者をつなげる新たなプラットフォームはそれらを解消するために立ち上がったようなのです.このサービスは,九州,関東,北海道,中部で立ち上がっているので,早く沖縄にもきてほしいです!笑

気になる方はSENDチェックしてみてください!

ペンのすけ

使いやすいUI(ユーザインターフェース)だったよ!

「匠の技」からの脱却

本書の7人目として紹介されていた小池さん,「ベジタリア」という会社の経営者で,ITの専門家であります.
スマート農業の牽引者ですね.

フィールドサーバーという,圃場のIoT管理システムを作り,最新の植物科学とテクノロジーを追求している方です.

ペンのすけ

初期費用が20万と現在のおいらには払いきれる値段ではなかったのだが,お金のあるひとはぜひ!


1960年代から始まった農法,化学肥料と農薬で大量生産するものではなく,栽培をきちんと見える化して,安心安全,美味しい作物を生産しているのですね.

本書から引用し,小池さんの言葉を借ります.

生産者のなかには,俺は土を触ればなんでもわかるんだ,みたいな人も多いけど,トマトに最適なph値があって,普通は計測をしないとわからないでしょう.安いセンサーもでてきて,データを管理分析できるようになっているんだから,属人的な経験や勘は科学的根拠に置き換えればいい.

本書引用,p141.

 生産者の匠の技にしても,別の場所で作れば土も気候も違うから同じやり方でうまくいくとも限らないし,その人が引退したら匠の技も消えてしまう.その前に,なんでそれが上手くいっているのか,環境や作業のデータを蓄積してビックデータ化して,上手くいっているアルゴリズムを解析して,ほかのところにいってもアジャストできるような形にしていくことが必要だろうと思いました.

本書引用,p141.

ベジタリアは,農業 ICTで明らかにトップクラスですね.すごいです.
おいらも見習って,ラズベリーパイかなんかで自作してみようと思います.

おいらの圃場もよろしくです!

おいらも農業をしているので,もしよければ,応援していただけると嬉しいです!よろしくお願いいたします.
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