定量的に定量的にという理系脳をぶち壊したい
この記事はこんな人にオススメです
  • 理系脳を信じて疑わない人
  • 定性的研究を見下している人
  • 研究アプローチを模索している人

こんにちは.けんゆーです(@kenyu0501_)
山口大学の集中講義(リサーチ・メソドロジー特論)を受けていてちょっぴり感動したことを記事にします.

おいらみたいに,理系の世界で7年間も揉まれていると,最終的に結果を数値で返したくなるわけですよね.
そして他人の発表資料や論文等も読んでいると,「じゃあその解析結果は何%くらいだと満足できるの?」とかって数字に帰着させるマインドが頭の中に住み着いちゃっているのですよね.

それ”は”正しいんだけれども,それ”が”正しいと考えてたので思考が完全に止まってました.反省です.

定量的研究と定性的研究は対立しない.

研究アプローチについて

研究はいろんな分野でなされてます.
理系,文系問わず研究者は存在しています.

ただ,研究者はその分野に特化するという前提があるので割と内向き志向の人が多いと思います.
すなわち,機械工学の中で流体を扱って研究している人は,おそらく心理学を研究している人との関わりは極めて少ない(当然ですが).
学会自体も交わることがないので,研究アプローチが良しも悪しも大きく改変しない.
過去のやり方とデータがそのまま引き継がれていて,工学では割と精度を気にして数字という量で結果を落とし込むし,そうすべきとされている現状だったりします.
もちろん正しいです.

しかし,工学の研究領域から一歩外に出てみると,他分野の研究アプローチは全く違うことに気付かされます.

研究アプローチとしては主に3つあります.

  • 定量的研究
  • 定性的研究
  • 両方を組み合わせた研究

今回はその中でも定性的研究に焦点を当てて行きます.

定性的研究について

定性的研究はかなりハード

しっかり研究成果を出そうとすると,定性的研究ってものすごく難しい分野なんですよ.

なぜか?

それは,観察やインタビューなどによる非数値的なデータを扱わないといけないから.

そして,その非数値的なデータの背後にある性質から知見を発見しないといけないから.

これは極めて難しいものですよ.

この定性的研究がよくされている分野は,
人文科学や社会科学を研究されている方が多いそうです.

以前,歴史の研究文献を読んだことがあったのですが,すごく読みにくかった.
それはおそらく読み手側のおいらの問題で,実験方法や結果に数値を期待しているからだと思います.

数値は所々にあることはありますが,それは研究の核心的なものでは無いんですよね.

非数値データを扱うとどこが難しく感じるのか

おいらが定性的研究の一番難しく思うところは,着眼する箇所です.

定量的研究の場合,着眼する箇所はすごく分かりやすいですよね.
事象間の量的関係を比べればいいのですから.

しかし定性的研究の場合は,プロセスに着眼点を置いたり,文脈,背景,理由など様々!

定量的研究は,論文はざっくり斜め読みができるけど,定性的研究は自分的に斜め読みしにくかったのです.

それだけ文章が難しいものになるので,書く側の方もおそらくすごく工夫されていると思いますし,もしかしたら理系の文献よりも時間がかかっているかもしれません.
文章勝負みたいな側面がありますからね.

まとめ

これらをいろいろと考慮して,定量的研究だけにこだわらず,定性的研究も大事であるということを認めた上で研究活動がしていければ良いですね.

研究は「定量的」と「定性的」を両方を兼ね揃えたものにしたいすね!

では