【英文法】受動態とは?受動態を使う理由は「する側」を言いたくないため?
この記事はこんな方にオススメです.
  • 受動態を使う理由が知りたい方.
  • 受動態であえてbyを明記した際の本当の役を知りたい方
  • TOEICやセンター試験などの対策をしている方

こんにちは.けんゆー(@kenyu0501_)です.
受動態ってなに?」という方や,「なんでいちいち受動態なんかを使う必要があるの?」という方に向けた記事を書きます.

ペンのすけ

「受け身表現」なんて言われ方もするね!英語も言葉だからね,,,表現の仕方によっては深みが出るのだよ


中学英語で習ったと思いますが,受動態は,「be動詞+過去分詞」という形をとりました.
では,受動態で書かれた英語はどのような訳になるのでしょうか,
実際に,例文で能動態受動態を比較しながら,理解していきましょう.

先に能動態を書きます.

We knocked down the wall.
(私たちは,その壁を壊した)

これを受動態にしましょう.

The wall was knocked down.
(その壁は壊された)

ペンのすけ

この二つの文章,同じことを言っているようで,話し手の伝えたいことは違うのだよ!


受動態を用いることによって,目的語と主語を入れ変えることができます.
その結果,「話題の中心になっているもの」や「話題の視点」を変えることができます.

受動態にすることによって,行為自体の味が出た感じがしませんか?
壁は取り壊されるべくして,取り壊された」みたいな

能動態だと「誰が何をしたのか」ということがしっかりと明記されているので,「する側」にスポットが当たります.
この場合は,weという主語をあまり言いたくないのですね.
なので,受動態では,「by us (私たちによって)」をあえて書きません.

実は,受動態のbyに関しては,あまり表記がない場合が多いです.
なぜかというと,「私たち」という「する側」をもともと言いたくなかったからです.

ペンのすけ

受動態って中々面白いよね!受動態が使われる理由もまとめておくよ!


受動態が使われる理由はこのような感じですが,もっと詳細に説明していきます.

受動態を使う理由

受動態は,「された側」が主語になります.
された側」を主語に使う理由は以下の4つです.

  • 「する側」をあえて言わない方が文章として良い場合.
  • 「する側」が分からない場合.
  • 「する側」をby以下であえて強調したい場合.
  • 目的語を文頭にして情報を分かりやすく伝えたい場合

それぞれ深掘りしていきます.

「する側」をあえて言わない

これは,先ほどの例でも出しましたね.

The wall was knocked down.
(その壁は壊された)

この方が,「壊される壁」に注目が大きくなり,文章的に深みが出ます.

また,お化けが出るなどの表現も,「出現(haunt)される〜」とよく言われます.
例えばこのような感じです.

The abandoned school is haunted.
(その廃校はお化けが出る)

これも,お化けと言わない方が,文章に深みが出ますよね.

ペンのすけ

日本語でも「この学校出るんだってよ」っていう方が自然だよね.いちいちお化けを言いたくないのだ


また,日本語訳が「その廃校はお化けが出る」となっていますが,受動態だから「られる」と訳す必要性はないです.
英語の受動態は注目する対象を変えたいという目的があります.
そういう意味では,英語の「れる・られる」と日本語の「れる・られる」はニュアンスが違います.

「する側」が分からない

事故死なんかはよく受動態が使用されます.

A lot of people are killed in traffic accidents.
(多くの人が交通事故で亡くなる)

事故死や戦死などでは,「be + killed」がよく使われます.
ちなみに,dieは「自然死や病死」の場合で,外的な力が加わっていない場合です.

「する側」をbyで強調したい

受動態にしたとき,byをあえて記載すると,強調になります.
例えばこのような感じ.

This robot was made by my younger brother.
(このロボットは,私の弟によって作られた)

あえて,byを入れることで,弟が作ったという衝撃を伝えることができます.

ペンのすけ

あの小さい弟が!!!!????って感じです

目的語を文頭にして情報を伝えやすくしたい

例えば「A be followed by B」はこれです.
「Aの後にBがくる」という意味です.

例えば以下のような文章がよく出ます.

Monday is followed by Tuesday.
(月曜の次に火曜日がくる)

Summer is followed by fall.
(夏の後に秋がくる)

そもそもfollewという意味がややこしいので,受動態にした方が,情報が伝えやすいのです.

A follow B」の意味は「AがBの後に続く」です.
つまり「A ← B」という意味になるので,受け身の形をとった方が自然です.

ペンのすけ

followは入試でかなり出てくるよー!気おつけてね!

ペンのすけ

受動態を使用する目的が理解できたかな!?